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本会議質問④(痴漢をなくす取り組みについて)

 本会議一般質問と答弁概要について、掲載しています。

〇が質問、→赤字が答弁の概要です。

 

4、痴漢をなくすことについて伺います(6問)。

 

 痴漢は性暴力であり、人権を侵害する明確な性犯罪です。絶対に許されるものではありません。

〇法務省の2019年度版犯罪白書で、性的事件被害内容をみると痴漢が最も多くなっています。現在、中野区として痴漢をなくすために警察などの連携し取り組んでいることは何か、まず初めに伺います。

→区と掲載が連携や協力して実施する痴漢撲滅キャンペーンでは、庁舎内のデジタルサイネージにより痴漢撲滅の広報活動をおこなっている。また、警察が痴漢被害を認知した際には、区でも中野区安全・安心メールによる被害情報の発信をおこなうなど被害にあわないための注意喚起にとつとめている。さらに、地域団体交流会などでの防犯講和の際には、警察と協力して痴漢撲滅に向けた情報を発信している。

 

 一昨年(2020年8月~11月)、日本共産党東京都委員会のジェンダー平等委員会が、痴漢被害に関する実態調査をおこなったところ、1435人の方から回答が寄せられました。その中で性的接触などの痴漢被害やハラスメント被害を受けたことがあるとの回答が全体の96%(1394人)、被害を受けた年齢として18歳以下が71.5%、小学生以下が34.5%にのぼり、中学生や高校生が多く狙われている傾向も示されました。ある小学校1年生は「図書館で男性に髪の毛を引っ張られて性器を押し付けられた」、高校生は「電車内で性器を触られ抵抗したら相手のものを触らされた。ほぼ毎日、通学時に痴漢被害にあった。同級生でも被害にあっている子が多く、自分だけではないと思い、ただ黙って耐えた」など、その被害状況はあまりにも深刻で、日々、加害が繰り返されている実態をあらためて浮き彫りとなりました。

 

〇痴漢被害は、子どもや若者被害が多いと言われており、私たちの調査でもそうした傾向がみて取れます。子どもの被害状況が深刻であることについてどう認識されているか伺います。

→性犯罪や性暴力は被害者の尊厳を著しく踏みにじる行為であり、特に被害にあった子どもたちにとって、その心身に長期にわたり重大かつ深刻な影響を及ぼすことから、速やかに、かつ、丁寧に対応していくことが重要であると考える。

 

〇一昨年、政府が発表した「性犯罪・性暴力対策の強化の方針」では、文部化科学省が「子どもを性暴力の当事者にしないための生命(いのち)の安全教育」を具体化し、今後、教育現場に取り入れるとしています。加害者も被害者も生まない教育が必要と考えます。中野区の教育現場でどのように具体化していくのか答弁を求めます。

→性犯罪・性暴力の防止には、性教育の視点と安全教育の視点の両面から加害者も被害者もうまない教育を進めていくことが大切と考えている。文部科学省の通知の主旨を踏まえて、生命の安全教育および指導のてびきを各校に周知してきた。今後は、若年層の性暴力被害予防月間で文部科学省の教材例や指導のてびきを活用し、プライベートゾーンやSNS上での性犯罪被害を含む危険について指導をおこなうよう周知していく。

 

 アンケートでは、被害にあった時に「何もできなかった(54.8%)」「怖くて反応できなかった(49.8%)」が圧倒的でした。また、被害を受けたあとには「電車が怖くなり乗れなくなった」「道を歩くという普通のことに過剰な緊張や警戒心が強くなり心理的負担が大きい」「頻繁なフラッシュバックで受験勉強に支障」など、深刻な後遺症に苦しんでいる方が多いことも明らかになりました。同時に、「初めて詳細を書きました。殆ど人に話したこともありません」「書くのはこころがしんどい」など、被害を受けた方への影響は計り知れません。口にすらできないことが膨大にあり、アンケートで寄せられた被害実態は、氷山の一角であると考えられます。

 

〇痴漢被害が、身体的にも精神的にも被害者を苦しめ、その後の人生にも影響が及ぶ実態があることについて、どのように認識されるか伺います。

→児童生徒の心のケアを第一に考えて、周囲の大人がそれぞれの立場で児童生徒を守っていくことが重要である。あわせて、被害にあわないように様々な機会をとらえて安全指導をさらに充実させていくことが重要であると認識している。関係機関とも連携し、性犯罪や性暴力の根絶に向けた取り組みとともに、被害者支援を強化していきたい。

 

 痴漢被害にあった場所は、電車の中76.5%、路上62.7%、駅構内34.6%、図書館などの公共施設11.2%、バス9.3%の順となっています。いずれも身近な場所で起きています。受験シーズンには受験生を狙った痴漢行為をあおる悪質な投稿がインターネット上で行われていることも看過できません。そうした中、東京都が都営地下鉄で「痴漢・盗撮・暴力は犯罪行為です。何かお困りのお客様や、お気付きのお客様は、駅係員、乗務員、警備員または巡回中の警察官までお知らせください」という加害を防止するアナウンスを流し始めたことは重要です。JR中野駅は1日の平均乗降客数が30万人を超え、関東バスや京王バス路線も多数、いきかいます。

 

〇痴漢被害場所の状況を鑑み、JR東日本やバス運行会社などとも連携し、痴漢をなくす取り組みを強めるべきです。見解を伺います。

→痴漢をなくすための有効な取り組みについては、他の自治体や民間事例などの調査・研究を進めつつ、JR東日本やバス運行会社などとの連携についても視野に入れていきたい。

 

 先のアンケートで「どのような支援があるとひとりで抱え込まずに状況を伝えてみようと思えるか」と伺うと、「話を聞いてくれる場所・人」が求められていることも明らかになりました。その際、寄り添いながら一緒に考える支援が重要です。そのため、痴漢被害などの相談先などについての情報発信がより大切になります。

 

〇中野区では、犯罪被害者等相談支援窓口があり、そちらでも被害相談を受けていますが、より周知が必要です。また、【若年層女性を対象とした性的な暴力について】がホームページにまとめられ、デートDVやJKビネス、アダルトビデオ出演強要問題などについての被害事例や相談窓口を掲載しています。ここに、痴漢被害についても明記することが必要ではないでしょうか。伺います。

→区のホームページにおける【若年層女性を対象とした性的な暴力について】のページでは、デートDVやJKビジネスなどについて紹介するとともに、具体的な被害事例や相談窓口を案内するためのリンクを掲載している。痴漢被害についても相談窓口がわかりやすいよう関連情報等へのリンク先の掲載など、工夫を図っていきたい。

 

 アンケートの中で、痴漢被害を誰かに話せたかどうか、また、その結果どうなったかについてもお聞きしましたが、相談してもまともに対応されない事例やセカンドレイプの事例が多数記述されていました。被害者側を責める社会をなくし、セカンドレイプをなくすことも重要です。そして、痴漢は再犯率が高く、加害者は痴漢依存症のケースも多いことから再犯防止プログラムを早い段階から長期にわたり実施することも大切です。痴漢が性犯罪、性暴力であるにも関わらず軽視されてきた現状を変えるために、高校生や大学生も声をあげています。一般社団法人日本若者協議会のジェンダー政策委員会は、これまで日常化し、「仕方ない」と言われてきた痴漢を本気で問題解決したいと呼びかけた署名には、わずか2週間で2万人近い方から賛同が集まったとのことです。今年度、内閣府において、痴漢を含む若年層の性暴力被害の実態調査がおこなわれています。その調査結果も注視しながら、区としてできることを積極的に検討すべきことを要望し、この項の質問を終わります。

2016年以前の記事は旧・ホームページでご覧ください。