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総括質疑③(平和の森公園の運用について)

 総括質疑について、3回目(最終回)は、平和の森公園の運用についてです。質疑はこの通りではない部分もありますが、全体の主旨は以下の通りです(●が質問部分です)。ひきこもり支援については、質疑時間上、取り上げることができなかったため、あらためて他の機会で取り上げる予定です。

 

2、平和の森公園の運用について
 平和の森公園に対する願い、あり方については、これまで繰り返し、述べてきた通り。昨年の4定で指定管理者の指定、議決があり、指定期間は今年の6月1日から4年9カ月(約5年)となった。これから、指定管理よる管理・運営が始まっていくが、今までの平和の森公園とは大きく様変わりすることになる。

 

●新年度予算案で示されている、2020年度の平和の森公園全体の年間の指定管理料について、体育館部分と公園部分とそれぞれの内訳は。また、東京都下水道局へ支払う賃借料は。

 

(指定管理者による管理運営が始まるにあたり)
●議案審査時、会派として所管の厚生委員会でいくつか確認をした際、担当課長は「今後、指定管理者と協定を結んでいくに際しては、基本的には指定管理者のほうが提案してきた内容について区と協議を行って、中身を確定していきます」と答弁。指定管理者と区は、指定期間の全期間を対象とする基本協定と、1年単位での協定(年度協定)を結ぶことになる。指定管理者指定の議決後、業務計画や協定記載事項についての具体的な協議をしながら、協定締結に向けた話し合いを重ねていると思う。現段階での協議はどうなっているか。

 

●締結時期はいつ頃になる予定か。

 

●公園利用者、近隣住民の懸念、不安の声として「トラック設置によりこれまでの草地広場とは異なる」「バーベキューサイト設置による、においやゴミ、公園全体の環境が変わる」「これまではなかった体育館や駐車場ができることにより、車や人の往来が増える。また、体育館の開館時間帯は早朝7時前から夜10時半までになることで、音や照明設置による影響など、周辺環境が一変することへの不安」など、多岐に渡る。こうした懸念、不安事項については担当課として把握しているか。

 

●すでに出されている(把握されている)懸念や不安事項について、基本協定・年度協定の中で、どう反映させていくのか。

 

(公園の利用ルールについて)
●トラックについては、区が作成するルールに基づいて運営していくと委員会で答弁されているが、ルール・考え方は、現時点ではどう考えているのか。

 

●占用利用についての考えは。

 

●スパイクの使用は。

 

●いままでの草地広場は「誰でも、いつでも、自由に」ということだったが、トラックができたことによって、当然、思いっきり走る方もいる。複数の保育園でのお散歩やたこあげなど、いままでと同じような使い方ができなくなる、安全面での懸念は繰り返し、述べてきたところ。最大限、これまでの利用ができるよう、確保すべき。

 

(バーベキューサイトについて)
●また、バーベキューサイトについて、平和の森公園再整備(第二工区)についての区長同席の「平和の森公園再整備を語る会」や区民説明会で出た意見に対する区の回答が、その後の建設委員会でも報告されている。その中で、「バーベキューサイトについては、園路への煙の流入等課題があるので、さらに検討を行いたい」と回答している。その後、委員会にも報告されていないが、何か、この課題について実験などを実施したのか、また、何か具体的な検討はされたのか。

 

●語る会の際、区長は「専門家を入れて検討する」と約束した。きちんと、それはされるべき。沢山の懸念がある中、検証されずに開始されることはあってはならないと思うが、どうか。

 

●バーベキューサイトからウォーキング・ジョギングコースまでは、わずかな距離(10m)しかない。また、すぐ横にすべり台。特に、子どもたちが走ってくることでの安全面、また、周辺住民にとっては煙やにおいなど、懸念される事項は多い(周辺、民家まで50m程度)。課題解決しないまま、そして、検証もしないまま、バーベキューサイトの利用開始は絶対にさせないこと、あらためて確認を。

 

(体育館について)
●公園利用者はもちろん、周辺にお住まいの方への影響は相当のものがある。園内照明もしかり。現体育館と同様、利用者は開館前の時間帯から入り口で待機、また、閉館後も体育館前にいることも多い。冒頭でも述べた通り、これまではなかった体育館や駐車場ができることによって、人や車での往来は増える。そのことへの対策、ルールづくりは。

 

(地域説明、意見の反映について)
●議案審査時、「一定のルールにつきましては、区民の方の意見を聞きながら策定して・・・」と述べていた。トラック、バーベキューサイト、体育館など、こうした懸念・不安に対しては、指定管理者での運営が始まる前に、まずは、区の考え・検討しているルールについて説明をし、その上で、声を聞く場をしっかり設けて欲しい。説明会や意見を聞く場については、どう考えているか。

 

●説明会・意見交換の場は複数回、少なくとも平和の森公園に近い、新井区民活動センターでは、時間・曜日をわけて、開催すべきと思うがどうか。

 

●同時に、その場で出された意見や声を十分に受け止め、聞き置くだけにせず、協定締結までの運用ルール検討の中で、最大限、反映していただきたいがどうか。

 

(指定管理者による管理が始まったあと)
●実際に供用開始してから、また、指摘していること以上に、様々なことがでてくることが予測される。中野区指定管理者ガイドライン(第3版)P26、【9.協定の締結(2)の中で、「~指定期間内において、特に必要があると認めるときは、指定管理者と協議の上、基本協定をあらためることができる(要綱第16条第2項)」とある。また、これらの協定の具体的な内容は、「指定管理者の提案内容を基に、区と協議を定めることとする」と記されている。安全管理や周辺環境に与える影響など、供用開始後におこる様々な問題についてなど、協定締結以降(指定管理者による運営・管理が始まった以降)でも、運営方法を見直すことは可能か。

 

●議案審査時に、担当課長は「実際、事業を行っていって、例えばこういうことを工夫してほしいとか、いろいろ区民の要望がございましたらば、それは順次いろいろ工夫して改善していけるかなというふうに考えている」と答弁。ガイドラインの中で、[9.協定の締結(3)で、基本協定・年度協定のそれぞれについて、【協議事項(協定に定めがない事項や疑義発生時等)】の対応について記載されている。これは、これまでに述べた懸念事項以外でも、供用開始後に、ここは、やはり改善が必要ではないか、また、何らか不測の事態が発生した時に、協定を結ぶ区と業者の双方はもちろん、公園利用者や近隣にお住まいの方などからの意見や要望も含め、協議をしていくという意味で間違いないか。

 

◎これまで、「いつでも、誰でも、自由に」使える草地広場であり、また、緑と広場の防災公園としての平和の森公園。地域に親しまれ、憩い、愛される公園。様変わりする中で、最大限、配慮、検討を重ねて要望する。

 

【質疑の要点】
 新年度、体育館部分の指定管理料は1億3600万円、公園部分は6270万円で、合計で約2億円となります。加えて、東京都への土地賃借代が約1700万円。新年度は、指定管理開始が6月からとなるため、上記の金額はいずれも10か月分であり、1年間に換算すると、合計で約2億5000万円が毎年の経常経費となります。現在、指定管理者とは協定締結に向け、協議を重ねており、当然ながら、6月までには協定を結ぶことになりますが、①指定管理者による管理運営が始まるまで(協定締結までの期間)、および、②指定管理者による運営が始まったあとのことについて質しました。

 

 質疑の中で、「様々な懸念、不安の声は承知している。これまでの議論も踏まえて、区としての考え方やルールを整理していく」との答弁がありました。トラックの占用利用については「誰でも安心して利用できるもの」に、スパイク使用については「遠慮いただく方向で考えている」とのことでしたが、バーベキューについては、「無煙ロースターの導入を予定している」との答弁。しかし、具体的な検討・検証はされておらず、課題は何ら解決されていないため、検証されずに開始されることはあってはならないことを繰り返し求め、「検証はおこなう」との答弁でした。

 

 その上で、指定管理者での運営が始まる前に、まずは、区の考え・検討しているルールについて区民に説明をし、その上で、声を聞く場をしっかり設るべきということについては、「そうした場は設ける」と。同時に、その場で出された声は最大限、反映させて欲しいとの要望には、「利用者の声を反映した管理運営となるよう指定管理業者と協議していく」旨の答弁がありました。

 

 また、指定管理者による運営が始まった以降においては、中野区指定管理者ガイドラインに基づき、「改善が必要ではないかということや、また、何らか不測の事態が発生した時には、協定を結ぶ区と業者の双方はもちろん、公園利用者や近隣にお住まいの方などからの意見や要望も含めて協議をし、必要に応じ運営方法を見直す」と理解でよいかに対し、そのことは約束をしました。