

先日の本会議一般質問に対する答弁を3回にわけて共有いたします。2回目は、住まい支援のあり方についてです。なお、答弁は生中継時からの文字起こしと書き取りによるものであり、正式な議事録は、1〜2か月後となります。
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2、住まい支援のあり方について(3問)
日本における住まい政策は、居住福祉の視点が欠けていることや住まいにおけるケアの視点の必要性などを多くの専門家が指摘しています。この間、少子化対策・地域包括ケア調査特別委員会として、「地域包括ケアにおける住まい支援」や「公営住宅等長寿命化計画」についての学習会をおこない、先日は愛知県岡崎市で「住まい支援」をテーマに視察を行いました。会派としても、繰り返し求めてきましたが、先日の視察で学ばせていただいた点を中心に3点に絞り伺います。
(浦野)新年度に検討している主な取り組み案では、公営住宅等長寿命化計画の策定が示されたこと、評価いたします。同時に、計画は策定して終わりではなく、それをどう具体化・実現するかが重要です。新年度、どのような調査や手法で計画を策定し、活かしていくのか現時点での検討状況を伺います。
(都市基盤部長)公営住宅等長寿命化計画は、予防保全的な観点から公営住宅の修繕計画や改善計画を定め、住宅を長寿命化することで更新コストを削減および平準化し、長期的に安全で良質な住宅の供給を目的に策定するものである。策定にあたっては、住宅の劣化状況や修繕履歴の点検・調査、ライフサイクルコストの分析に基づく修繕や更新の優先順位づけ、将来的な建替えを見据えたシュミレーションの作成等、専門的かつ精緻な分析が必要な部分を委託し、その成果や関連計画との整合を図りながら区として計画をとりまとめていく。
先日の視察では、「住まい支援」という調査事項を、市の「ふくし相談課」の方が説明して下さいました。まさに、冒頭で触れた、日本における住まい政策で欠けている点を解決するための取り組みを体現されていると感じました。国においても、厚労省・国交省・法務省の3省合同で居住支援のあり方を議論する検討会が2023年7月から設置されたように、住まいを社会保障の観点で捉えることが大切です。また、住宅と福祉部署の連携なしには住まいの問題は解決しないと考えます。
岡崎市では、その観点でとくかく現場を知るための努力として、市内すべての地域包括支援センターへのヒアリングや不動産まわり、住宅課が福祉部局に通い続けるなどの努力を重ねながら、福祉現場には想像以上の住宅に関するニーズがあることを詳細につかみ、居住支援と重層的支援体制整備事業の連携を組織体制づくりも含めて強めてきたとのことでした。
(浦野)一昨年の第4回定例会で福祉と住宅部署の連携について確認した際、連携した相談支援体制を進めることが必要との認識は示されましたが、岡崎市での取り組みも踏まえ、連携の必要性や体制を進める上での考え方について、住宅課・地域包括ケア推進課それぞれに伺います。
(都市基盤部長)住まい支援は、各担当や所管が個別に対応するのではなく、住まい探しから入居中・退去を含めた継続的な支援という目的に対して、行政と民間の住宅部門と福祉部門が協同・連携して取り組むことが重要であると考えている。中野区では、行政の住宅部門と福祉部門、不動産団体や福祉の関係機関等で構成される官民の垣根を超えた居住支援協議会が令和3年に設立されており、今後も増加が見込まれる住宅確保要配慮者と民間賃貸住宅のオーナー双方に対し、切れ目のない支援をおこなっていく。
(地域包括ケア推進部長)先日、地域包括ケア推進パートナーシップ協定を締結している居住支援法人と意見交換をおこなったところである。居住支援法人側からは、区のつなぎ先の窓口がわからないとの声もあり、すこやか福祉センターなどの区の窓口のほか、民生委員なども地域の身近な相談役であることを伝えたとことである。民間事業者も参加する地域ケア会議や居住支援協議会などの場において、住宅部門・福祉部門双方の現状と課題を共有するとともに、連携した事例を積み重ねていくことが必要であると考えている。
岡崎市では、まずは入居時にハードルとなる様々な問題を解決するための入居支援として「協力大家・不動産賃貸業者照会シート」を作成し、家を貸す側の不安を解決する取り組みがされていました。例えば、入居後の行政側の支援として、生保CWの訪問頻度やヘルパーや医療機関の関りなどを具体的に記したものを家探しの段階から明らかにし、貸す側の不安を透明化する取り組みです。
さらには、身元保証、転居先が決まったあとに必要となる引っ越し準備、現在の住まいの片づけ、引っ越し先での福祉サービスの利用調整、そして、死後事務も含めた対応まで、徹底した伴走支援と仕組みづくりがされていました。加えて、家賃滞納での強制退去や債務不履行で強制執行となる前の予防的な居住支援として、生活再建型の債権管理事業の構築まで進んでいることに学ぶことが非常に多くありました。
(浦野)住まい支援のあり方そのものが問われています。岡崎市などの取り組みも踏まえ、あり方の再検討が必要と考えます。こちらも、住宅課・地域包括ケア推進課それぞれに見解を伺い、次に移ります。
(都市基盤部長)中野区では、住宅確保要配慮者の入居支援から、住み替えや福祉サービスの利用調整、入居後の見守りなど、トータルな住まい支援を居住支援協議会と連携しながら進めている。165店舗の協力不動産店に物件の紹介を依頼する際には、より円滑に進むよう支援状況の詳細を記載した住み替えシートを送付している。また、職員が協力不動産店を訪問し、制度への要望の聞き取りや意見交換、住宅確保要配慮者への理解促進に努めており、その成果としてセーフティネット専用住宅は増加している。今後も、岡崎市を含め、他自治体の居住支援協議会の取り組みなども参考にしながら住まい支援を推進していく。
(地域包括ケア推進部長)今後、増加が見込まれる事業者による終身サポートを踏まえ、国は令和6年6月に高齢者等終身サポート事業ガイドラインを策定しており、その中でも行政機関との連携や調整の必要性が明記されている。住まい支援にあたっては、居住支援法人など民間事業者との連携強化が必要であり、地域ケア会議や居住支援協議会などにおいて課題として取り上げていきたい。