自民党農政の責任は
「お店からお米がなくなった」と多くの方から..。各店頭のお米が品切れとなり、品薄状態となっています。販売価格も高騰するなか、日本共産党の国会議員団が、23日(金)、農林水産大臣あてに「米不足への緊急対応を求める申し入れ」をおこないました。
今年6月、日本共産党の紙智子・参院議員が、お米が不足している問題や価格高騰の問題について、農林水産大臣に早期解決を迫っていました。4月にも、田村貴明・衆院議員も指摘していました。この時点で、農林水産省がもっと真剣に対応していれば..。現在の事態を招いたのは、政府の政策によるものです。申し入れでは、その責任を質すとともに、実態・実情の把握、政府備蓄米の活用も含めた緊急対策を求めました。
2024年8月23日
日本共産党国会議員団
米不足への緊急対応を求める申し入れ
国民の主食である米の在庫が不足し、販売価格が高騰している。店頭から米が消え、国民 が買えない・食べられない事態が全国で起きている。 坂本哲志農林水産大臣は会見で「ひっ迫しているとは考えていない」と述べたが、現実に多くの国民が米を入手できない状況となっており、政府の無策は看過できない。
そもそも、このような事態を招いた原因は政府の政策にある。 政府は長期にわたり農民に減産を押し付けたあげく、米の需給と価格の安定に対する政 府の責任を放棄してきた。2021年の米の生産者価格の暴落以降、全国の米農家は低い米価 と農業資材の高騰に苦しみ、離農が急激に進んだが、政府は何の対策も講じなかった。
その結果、かつて1000万㌧以上あった米の生産量は661万㌧にまで減少し、今年は需要量が上回ったために、6月末時点の米の民間在庫量が156万㌧と過去最低水準となった。 現下の米不足は、安定して十分な生産量を確保し、価格保障・所得補償によって農家の収入を支えるという、多くの国々で行われている政策を採っていれば防げた事態であり、政府の失政の結果と言わざるをえない。政府は在庫があると言うが、ならば最低限、それが店頭に並ぶよう緊急に対策を取るべきである。
また、食品価格の高騰が続く中、米の価格の高騰が低所得者・貧困家庭を直撃しているこ とも深刻である。特に給食のない夏休み期間中、子どもたちが十分な食事を食べられない事態が全国で起きており、フードバンク・子ども食堂も米の調達に苦慮している。今すぐ、備蓄米を活用した対策を打つべきである。よって、以下を申し入れる。
1、米不足の実態・実情を把握し、関係者の声を聞くこと
2、政府備蓄米の活用も含め、生産者団体や流通・小売業界と協力し、店頭に十分な米が回るよう、緊急対策を講ずること。これにより生産者に価格の変動による不利益を生じさせな いよう対策すること
3、農家の価格保障や所得補償を抜本的に充実し、大多数の農業者が安定して生産を続けられる条件を整えること
4、価格高騰により米の小売業者の仕入資金が不足している。借り入れ条件の優遇、別枠融資、利率の軽減等の緊急対策を講ずること
5、フードバンク・子ども食堂への備蓄米の支給制度について、今すぐ緊急に支給できるよう制度を改めること。都道府県・市区町村にシンセ窓口を設けること