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本会議答弁②(全4回)

 先日の本会議質問に対する区の答弁について、4回にわけてご報告いたします。正式な議事録は、1カ月以上先となるため、録音をもとに文字起こししたものを要旨として記載しています。言い回しなどは若干異なりますが、答弁要旨としてご了解いただければと思います。2回目は、【2、まちづくりについて】です。赤字が答弁要旨です。

 

2、まちづくりについて、はじめに、(1)中野駅周辺について伺います。 

 中野区役所・サンプラザ跡施設である中野四丁目新北口駅前地区の再開発は、事業手続きの最終段階となります。第一種市街地再開発事業の手法を活用して、土地権利者としての中野区は、400億円の転出補償金と260億円分の権利床を得ます。この間、所管委員会では、当該エリアの詳細な事業計画(案)と資産の活用が示されました。その中で、提案時には容積率900%・総事業費約1810億円だった当事業が、容積率は1000%となり、関連工事の増加や物価上昇などで現時点での総事業費が約2638億円にまで増加したことが報告されています。

 区は、事務所部分に3階層分の床を所有し、マスターリースを行い、95%の床が借りられていることを想定し、年間7億5千万円の想定収支が得られるとしています。しかし、この95%という数字は竣工数年後の一時点のものであり、その後の推計はないことが羽鳥議員の質疑で明らかになっています。人口減少とコロナ禍以降の業務見直しなどによりオフィス需要が減り続けることが想定される中、この想定収支を見直す必要があるのではないでしょうか。

前回示した想定収支は、あくまでも一定の条件設定のもとで試算したものである。今後も、与条件を精査していく中で、社会情勢等を勘案しながら試算していく。

 

 また、オフィス需要の減少によって懸念されることは、この新しいビルの空室が増えることです。例えば、民間が運営するホールや事務所部分の経営がうまくいかず、区から補助金を投入することや民間が所有する床を区が埋める措置をとることなどにはならないのでしょうか。まちの未来にとって、将来の負担とならない事業となるよう、あわせて答弁を求めます。

民間が所有するホールや事務所の運営に対して、区が支援するということは考えていない。

 

次に、(2)西武新宿線沿線について伺います。

 新年度予算で検討中の主な取り組み(案)において、西武新宿線の連続立体交差化による創出される鉄道上部空間の活用について、沿線のまちづくり団体、町会等を対象としたアンケート調査を実施し、基本方針骨子案を作成するという新規事業が示されました。現時点では、時期や手法について、どのような想定・検討がされているのか伺います。

鉄道上部空間の活用について、地域の皆さんのご意見をお聞きすることは重要であると認識している。アンケートの手法については、沿線のまちづくり団体や町会等には郵送等によりおこない、子どもたちについては沿線の児童館やキッズプラザ、学童クラブの協力を得て実施する予定である。時期については、準備ができ次第、実施していく。

 

 これまでに議論を重ねてこられた沿線のまちづくり団体の皆さんや地元町会等の意見聴取は大事なことです。同時に、そこにとどまらず、沿線住民や新井薬師前駅や沼袋駅利用者、子どもたちなども含め、より広く声を伺っていくことが必要と考えます。その認識と、そのための手段について答弁を求めます。

上部空間活用に向けて、区としての基本方針の検討を進めるにあたり、そこに住む人や訪れる人などに対して広く意見を聞くことが必要であると考えている。そのために、沿線住民だけでなく、鉄道利用者等に対しても意見を聞くなど、区としての基本方針案をとりまとめ、東京都や西武鉄道株式会社と協議や調整を進めていきたい。

 

次に、(3)まちなかでのベンチの設置について伺います。

 誰でも気軽に座れる場所として、屋外ベンチ設置の要望が多く寄せられます。世田谷区では、多くの人が外出中に一休みできる場を増やすため、公共建築物の外構や道路、公園などの公共空間においてベンチ等を設置する場合の具体的な手引きとして、「座れる場づくりガイドライン」(写真)を2018年に策定しました。その後、道路法に基づく付属物として設置・管理するベンチ等について整備目標などを記した「世田谷区路上ベンチ等設置指針」を、ガイドラインに補足するものとして策定しました(ガイドラインや設置指針は、こちらからご覧いただくことができます)。さらに、商店や商店街などを対象に、1台あたり上限3万5千円、1団体あたり上限10万円とし、ベンチ購入費またはベンチ製作費に対して全額補助する「ベンチの設置費用補助」制度もおこなっています。例えば、中野区道において、ベンチ設置の要望があった場合、どこが窓口となり、どういった条件があるのでしょうか。答弁を求めます。

区民等による区道上へのベンチの設置については、道路の占用許可が必要であり、道路管理課で道路占用許可を受ける必要がある。許可にあたっては、ベンチを設置できる場所、歩道の有効幅員に対する条件等があるほか、申請者や設置基準についても定めがある。

 

 中野区都市計画マスタープランにおいて、都市整備上の主な課題の一つに、「子どもや高齢者、障害者にとって暮らしやすい生活環境の整備が挙げられています。その一つとして、誰でも歩きやすく気軽に座れる場所というのは一つの観点ではないでしょうか。認識を伺います。

中野区都市計画マスタープランでは、都市整備の基本理念として、誰もが居心地よく歩きたくなるようなウォーカブルなまちづくりを進めることが示されている。こうした考えのもと、ゆとりある歩行者空間の実現に向けて、区として歩行者が気軽に座れるような場所の確保等にも取り組んでいきたい。