昨日の中野区議選告示にあたり、私の第一声です。サポーターの方が、文字おこしをしてくださいました。お読みいただければ嬉しいです。
私はこの3期目の4年間、大半がコロナ禍の中で、そして今は物価高騰が皆さんの暮らしに襲いかかる中で、どうやったらこの地域で皆さんのお役に立てるのか。共産党の一議員として考えながら、自問自答しながら、日々を送ってきました。その中で、「やはり、皆さんの一人ひとりの苦難軽減のために力を合わせたい」と、これまで以上に相談活動にも力を入れて取り組んできました。
相談者の方が、「相談して良かった」「これで安心して眠ることができる」。そういう言葉を聞いたときには、「議員として、少しでもお役に立てたのかな」と思ってきましたけども、一人ひとりが抱える困難を根本的に解決していくには、政治をもっともっと良くしていかなければいけない。政治をやはり変えていかなければいけない。こういう思いに何度もぶち当たりました。
政治というのは本来、皆さんにとって希望でなくてはいけないと思うんです。皆さんが困難を抱えたときに、また、一歩を踏み出せるように、それを応援して、支えていく。それが政治の役割ではないでしょうか。
こうした下で、国は今、どういうふうになっているのか。これだけ物価高騰で、皆さんが苦しむ中で、まともな対策をしない。今、100を超える国と地域で、消費税の緊急減税が行われているんです。岸田政権にもその姿勢さえあれば、この日本でもできることだと思うんです。しかし、それもやらない。それどころか、この商店街をはじめ、個人、中小の皆さんに実質の大増税となる消費税のインボイス制度をこの10月から始めようとしています。コロナ禍、そして物価高騰で踏ん張って商売をされている方に、「もうこれ以上、商売を続けるな」と言っているのと同じような制度が、このインボイス制度です。
皆さん、こうした大変な中で、まともな対策もしない。それだけでなく、さらに実質の増税を押しつけようとする。こんな政治、やっぱり皆さんと変えていきたいと思っています。ぜひ、皆さん、「私たちの税金は、私たちの暮らしのために使ってほしい」。この声、共に上げていきましょう。そして、皆さんの「暮らしを守ってほしい」という願いを、私、浦野さとみへとお寄せください。そして、お願いいたします。
もう一つ、やはり問題なのは、この対策をしないだけでなく、今、岸田政権は大軍拡を進めようとしています。今後、5年間で43兆円、今年度だけでも5兆円の軍拡を進めようとしています。この軍拡というのは、皆さんの命を奪う兵器を、アメリカの言うままに買うことなんです。ロシアとウクライナの戦争が続いていますけども、軍事対軍事ではこの戦争を止めることはできない。むしろ、さらにエスカレートしてしまうのが、この状況を見ても明らかだと思うんです。絶対に戦争だけは起こしてはいけない。「戦争は許さない」の声を、ご一緒に今、上げていくべきだと思います。「大軍拡許さない」。この声、ご一緒に上げていきます。そして、皆さんのその願い、私、浦野さとみへとお寄せください。よろしくお願いいたします。
今、岸田政権が軍拡に使おうとしている5兆円。これがあれば、何に使えるでしょうか。学校給食の無償化を全国で行っても、また、大学の奨学金の無償化を行っても、十分、おつりがくる金額です。皆さん、今、大変な中で、必死に納めている税金を、「人の命を奪うために使ってほしい」と思っている方、誰もいないと思うんです。「懸命に納めている税金、私たちの暮らしのために使ってほしい」。それが多くの皆さんの願いではないでしょうか。ぜひ、皆さん、「私たちの税金を、私たちの暮らしのために」、この声もご一緒に上げていきたいと思います。
今、国が政治の本来の「公」の役割を果たさない中で、やはり、中野区が一番、皆さんに身近な自治体として、どういう姿勢を取っていくのか。このことがさらに問われてくると思います。中野区政は5年前まで、自民党、公明党中心の旧区政の下で、区民の声が届かない区政がずっとずっと続いていました。しかし、5年前に、皆さんとともに区長を代えて、前の区長が進めようとしていた区立保育園を全てなくす計画、区立幼稚園をなくす計画、区立の児童館も全部なくす計画、これらに皆さんと一緒に力を合わせて、ストップをかける、見直しをすることができました。
そして、私、4年前に公約の一つで掲げた「平和の森公園の緑と広場を守る」問題は、残念ながら悔しい結果になりましたけども、しかし、あの時、みんなで声を上げたからこそ、哲学堂公園の再整備計画では、いったん白紙となって、今、区民参加での検討委員会も行われて、公園利用者、区民の声が叶った再整備計画に生まれ変わりました。また、解体まで示唆された旧中野刑務所も、保存活用計画が進んでいくことになりました。
こうして、今、中野区政は少しずつ、皆さんの声が届く区政に変わり始めています。今度の区議会議員選挙では、自民党、公明党の前の区政に後戻りを許さず、区民の声が届く、区民の声が生かされる区政への前進を、日本共産党、皆さんとともに力を合わせていきたいと思っています。どうか、そのためにも、今回、私たちは6議席から7議席へと議席を増やして、区民の声が届く区政の前進のために力を尽くしていきます。
今日から選挙が始まって、「また、選挙か…」と思っている方もいらっしゃるかと思います。「声を上げても政治は変わらない」、そういうふうに思われている方もいらっしゃると思うんです。政治家が平気でウソをついたりが続いていますから、政治不信になるのも当たり前だと思うんです。皆さんもご記憶にある通り、統一協会と、特に自民党を中心とした政治家の癒着の問題、まだ全容解明がされていません。私たち、この問題に区議会の中で、「政治家と統一協会の癒着の解明を求める意見書」を提案したところ、本来であれば全会一致で可決されなければいけない問題だと思うんです。しかし、区議会の自民党や公明党、都民ファーストは反対をしました。皆さん、こうした方々の議席、区議会の中で増やすわけにはいかないと思うんです。皆さんの政治不信を生んでいる、その大きな問題を一貫して取り上げてきた日本共産党だからこそ伸ばしてほしいと思っています。
「皆さんが声を上げれば、必ず政治は変わる」。私は改めて、この4年間の中で学ぶことができました。それは先ほどご紹介させていただいた、区民の声が届く区政に変わっていることもそうですし、たとえば学校給食の無償化の問題は、私たち、議会では11年前から取り組んできました。当時は「そんなことできるわけがない」と他の政党の皆さんからも声がありました。(*聞き取れず…)超党派でも進めていく。議会の中での合意づくりにも力を入れてきました。学校給食の無償化を求める国への意見書、全会一致で可決することができました。これは、共に声を上げた皆さんがいたからだと思います。こうした皆さんの一人ひとりの声が、議会の姿勢をも変えてきているんです。ですから、皆さんの一人ひとりは微力かもしれないけれど、政治を変えていける大きな、大きな力があります。
また、こうした変化のある問題では、高齢者の6割の方が「聞こえ」の問題に悩む中で、私たちは5年前から議会でも補聴器の購入助成を求めてきました。区民の方が出した陳情に、政党として賛成したのは、当時、日本共産党だけでした。残念ながら、この陳情は採択をされませんでした。しかし、その後も、私たち、粘り強く議会で取り上げて、住民の皆さんもあきらめずに署名でも取り組んで、新年度の予算の中で、補聴器の購入助成のための検討費用が盛り込まれることになりました。これもやはり、皆さんと一緒につくり出した大きな、大きな変化だと思っています。「声を上げれば必ず政治は変わる」。改めて皆さんから学んだ、このことを引き続き、実現まであと一歩になりましたから、より良い制度になるために力を合わせていきたいと思っています。
そして、最後に、私自身が特にこの4年間の中で力を入れてきた生活保護制度の改善・拡充の問題です。この生活保護の制度というのは、決して利用する方々だけの問題ではなく、あなたの最低賃金や介護保険料、年金、保育料などあらゆる基準のベースとなりますから、生活保護の基準が上がれば、皆さんの改善にもつながっていく。だからこそ、みんなの問題として、一人ひとりの問題として生活保護の改善・拡充に力を入れてきました。
また、立場が弱い方への姿勢というのは、住民全体の皆さんへの姿勢にもつながりますから、そうした点で力を入れて取り組む中で、中野区が「生活保護の申請は権利です。何かあったら、ためらわずに相談してほしい」というポスターを、東京都内では初めて作成をし、区内300ヵ所に掲示をし、SNSでも呼びかけました。これは一昨年、行われて、また、今年も新たなポスターが作成をされました。行政の姿勢として、とても大事なことだと思います。また、生活保護のケースワーカーの不足が、前の区政の人員削減の下で行われてきましたが、この問題も区議会で繰り返し取り上げて、5年間で18名のケースワーカーを増員する。大変、画期的な計画にもつながりました。これもやはり、皆さんと一人ひとりと声を上げて、そして、私たちの議会での論戦、これが力を合わせれば、政治は必ず変えられる、動かしていける。このことも、この問題を通じて改めて実感をすることができました。
ですから、政治の主役は私たち区議会議員でもなければ、区長でもありません。区民の皆さん、一人ひとりがこの区政の中での主役です。ですから、共に声を上げて、共に力を合わせて、今、変わり始めている区政の前進にご一緒に力を合わせていきたいと思います。そのためにどうか、区議会の中で、また4期目として、議員で働かせていただきますように、どうか再び議会に送ってください。区議会の今日から始まった選挙、60人以上が立候補をして、20人がはみ出すという、ほんとうに大激戦です。皆さんのお力がなければ再び議会で働くことができません。どうか、引き続きこの仕事をさせていただきたく、そのためにどうか皆さんに押し上げていただきますように重ねてお願いを申し上げまして、私、浦野さとみ、選挙戦に当たってのこの場所での第一声を終わらせていただきます。多くの皆さんに駆けつけていただきました。ほんとうにありがとうございました。