page top

ブログ

本会議質問①(区長の政治姿勢と所信表明について)

本会議一般質問と答弁概要について、5回にわけて掲載致します。

1回目は、区長の政治姿勢と所信表明についてです。

〇が質問、→赤字が答弁の概要です。

 

 2022年第1回定例会本会議にあたり、日本共産党議員団を代表し一般質問をおこないます。新型コロナウイルス感染拡大が甚大な影響を与える中、お亡くなりになった方々にお悔やみを申し上げるとともに、罹患された方々にお見舞いを申し上げます。また、医療や介護などの最前線の現場で働かれている皆さんをはじめ、ライフラインを維持するために昼夜問わず尽力して下さっているすべての方々に感謝申し上げます。

 

はじめに、1、区長の政治姿勢と所信表明について、(1)公約実現と区政運営について伺います(4問)。

 

 区長就任から3年9カ月。任期終了前、最後の区議会定例会となりました。区長は所信表明で就任以来の主な取り組みとこの間の成果について述べられました。私たちは、区長自身の公約や政策協定に基づく施策として、区立保育園全園民営化方針を撤回し区立園を存続させながら保育の質ガイドライン作成したこと、区立幼稚園廃止の見直し、児童館全廃計画を見直し職員増員による開館日拡大や機能充実を打ち出したこと、子どもと子育て家庭への実態調査を踏まえた子どもの貧困対策、子どもの権利に関する条例制定へ向けた取り組みをはじめ、哲学堂公園再生整備計画を見直し国の名勝指定を得ながら保存活用計画策定へ動き出したこと、旧豊多摩監獄表門の保存・活用、公契約条例制定へ向けた取り組み、男女共同参画や多文化共生の推進などについて評価致します。これらは、前区政のもとで示された10か年計画に対し、各分野での見直し・撤回を求める区民の声を受けたものが多く含まれています。コロナ禍において、2020年度に区民の暮らしの状況と意識に関する調査を実施し、今後の施策展開に活かそうとされていることも重要です。

 

〇所信表明の中で「区政の主役は区民の皆さん(である)」と区長就任時に述べられた言葉にあらためて触れていますが、区政運営で大事な姿勢と考えます。対話の区政のため、開催方法を工夫しながら区民とのタウンミーティングなどでの対話も重ねてこられました。区政の主役である区民の皆さん、区政をともにすすめる現場職員の皆さん、そして、区議会などと対話と議論を重ねていく姿勢は、これからも変わることはないか伺います。

→区政の主役は区民の皆さんであり、対話を徹底し、現場主義で政策を立案し実行することに取り組んできた。今後も、区議会や区民の皆さん、職員との対話を重ね議論をおこない、区政の課題に取り組んでいく姿勢である。

 

 「時には立ち止まって、当初の想定や方針、方法を見直しながら区政をすすめてきた」とも触れていますが、新庁舎における生活援護課の配置案見直しもその大きな一つであり、今後の区政運営で大事なことでした。一方で、区長の大きな公約の1つであった平和の森公園再整備計画の見直しが実現できなかったことは痛恨の極みです。私たち会派としても区民の方々に公約として掲げた問題であり本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。様々な困難があったにせよ、示し続けられた民意に背を向けることは絶対にあってはいけないと考えます。できる限りの力を尽くしても、議会の力関係などで時には実現できないこともあると思います。しかし、区民の方との約束は守っていくという姿勢が貫かれてこそ、信頼は築いていけるものだと考えます。

 

〇区長が公約としてきて実現できなかった課題について、また、不十分だったと感じていることについても、区長ご自身の言葉でぜひ、見解を述べていただきたいと思いますがいかがでしょうか。

→私が掲げてきた政策のうち、子育て先進区の実現については特に力を入れて取り組んできたところであり、子どもの権利条例の制定などの考え方の整理、その土台となる部分の整備を進めてきたが、具体的な施策の展開については道半ばと捉えている。現在の新型コロナウイルス感染症の影響や今後の社会経済情勢の変化を見据え、子育て先進区の取り組みの具体化を加速させていくことが課題であると認識している。

 

 中野駅周辺のまちづくりにおいても、アリーナ規模の見直しは図られたものの、組合施行の市街地再開発については区が前のめりとなっていることで、開発事業のあり方によっては、地権者や住民の皆さんの生活と権利が損なわれかねず、住民合意を大前提としたまちづくりが求められます。西武線沿線・野方以西の連続立体交差事業や西武新宿線区内各駅の周辺のまちづくりも同様であることは重ねて強調したいと思います。

 

〇財政運営に関わって、1点伺います。今年度当初予算では、歳入で特別区税や特別区交付金等は前年度からの大幅減が見込まれていましたが、前年度を超える見込みとなっています。来年度の一般財源の歳入も、想定以上の増収幅となり、2020年(R2)年度を上回る規模となります。こうした状況を踏まえると、財政が非常事態という認識は、今後の財政出動にも影響を与えかねず、今後の施策展開を見誤る可能性もあります。この認識はあらためるべきと考えますが見解を伺います。

→令和3年度の決算見込みや令和4年度予算における一般財源の状況は、当初の想定よりも上振れの見通しであり、当時の状況より好転していると捉えている。しかし、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う景気の下振れリスクは依然としてあり、不透明な経済状況に変わりはなく、引き続き、緊張感を持って財政運営にあたる必要があると考えている。

 

 今後、「(仮称)中野区子どもの権利に関する条例案」や「(仮称)中野区人権及び多様性を尊重するまちづくり条例案」が議会へ提案される予定です。これらが理念にとどまらず、確実に施策を前進させていくための具体化が重要となってきます。これから、改定された中野区基本構想と新たな基本計画に基づいて区政運営を進めていくことになります。所信表明の中でも、基本計画で定めた3つの重点プログラムを区政運営の柱としていくことが述べられましたが、この3つの柱を進めることが「誰一人取り残さない」社会の実現へ重要であると考えます。その上で、職員体制のあり方がとても大切です。

 

〇前区政のもとでの行き過ぎた職員削減が各部署で大きな弊害となっています。これは、基本構想・基本計画を前へすすめることが困難になることだけではなく、現状の課題解決も難しい状況にあるとも考えます。2000人体制については、根本的な見直しが必要ではないでしょうか。見解を伺います。

→職員定数については、DX推進や更なる業務委託の推進などの業務改善をおこない、事務量の削減をしていくことをおこなった上で児童相談所の開設や生活保護ケースワーカーの増員など、新たな行政需要に対応した必要な人員の確保を進めていく考えである。定年年齢の引き上げなどの制度変更もあり、令和5年度以降には2000人体制を維持するのは難しい状況にあると考えている。これからの状況を総合的に勘案して、適切な職員定数を見極めていきたい。

 

次に、(2)新型コロナウイルス感染症対策とコロナ禍で浮き彫りとなった課題について伺います(7問)。

 私たちはこれまでも、感染拡大を抑えるための大規模検査、迅速なワクチン接種、事業継続の補償をセットでおこなうことを繰り返し求めてきました。新たな変異株が猛威をふるう中、中野区内でも1月28日には新規陽性者が500名を超え、想定していたフェーズ8を上回る状況となりました。

 

 昨年末、政府が発熱外来の体制支援のための補助金をなくし、年末の診療分から新型コロナに係るPCR検査や抗原検査の診療報酬点数の引き下げをおこなったことは看過できません(PCR検査18000円→13500円)。第6波に備え体制づくりをおこなってきた医療機関にとってはこれ自体が大きな打撃となっています。「感染リスクを背負いながら検体をとる手技代、検査に必要な手袋やマスク・消毒液などの物品代を考えると赤字です。検査の強化こそ必要なこの時期に、医療現場を苦しめるようなことはやめて欲しい」との声も届いています。検査をすればするほど赤字になるため、検査をおこなうことを辞めざるを得ないと医療機関もあります。

 

〇発熱外来への体制支援、補助金の復活、検査に係る診療報酬の引き上げを国に求めるべきです。見解を伺います。

→新型コロナウイルス感染症の感染拡大に対処するため医療機関の果たす役割は重要であると認識している。区は、これまで特別区区長会を通じて国に対し、経営支援の実施など医療機関への支援を求めてきた。今後も、新型コロナウイルス感染症の感染状況や医療機関の置かれている現状などをふまえ、必要に応じて国に要望していく。

 

〇神奈川県海老名市では、こうした事態を踏まえ、市内医療機関に対し、PCR検査1回につき5000円の補助金を出すことを公表し、補正予算として市議会に提案するとのことです。市内の検査体制を維持することが目的です。中野区でも、この事態を踏まえ、区内の検査体制維持のために実施を検討すべきです。答弁を求めます。

→昨年実施されたPCR検査についての診療報酬の減額は国が実勢価格をふまえて保険点数を検証して見直しをおこなったものである。また、減額幅に応じて経過措置が設けられており、医療機関に対する一定の配慮もされていることから、区として医療機関に補助金を支給することは考えていない。

 

 小中学校や学童、幼稚園や保育園などの子ども関連の施設での感染が拡がり、学年・学級閉鎖や休園が相次いでいます。オミクロン株の特性を踏まえれば、クラス単位での速やかな検査が重要です。東京都教育委員会が順次、通知を出しています。1月19日付では、部活動の大会や移動教室などの前後において、参加する児童・生徒及び教職員を対象にPCR検査が活用できるようになりました。1月25日付では、学校内に感染が拡がっている可能性が高いと判断された場合には、これらの施設でも定期検査が可能となりました。2月2日付では、区立学校の教職員等が抗原検査を週1回受けられるもので、学校ごとに登録し検査キットが発送される仕組みで7日から受付が始まっています。

 

〇迅速な情報提供とともに、これらの通知も踏まえ、子どもや教職員などの安全を守るために検査体制を拡充すべきです。見解を伺います。

→オミクロン株への置き換わりにともない感染者が急増する中、各学校では教育活動の継続のために、適時、国から送付された抗原簡易キットなどを活用して児童生徒と教職員の健康状態を把握している。東京都からの通知はすでに情報提供しており、教育活動におけるPCR検査は校外活動などに活用している。教職員向けの定期的抗原定性検査は、直接、東京都に申し込みを始めており、今後、更に周知をおこなっていきたい。

 

 東京都は昨年12月からPCR等検査無料化事業を開始しました。当初の予定期間から延長されたことは重要です。中野区内でも複数の薬局などで検査が可能で、東京都モニタリング検査も中野駅北口で幾度に渡り実施されています。杉並区では事業者(川崎重工)と連携し、1月24日~2月20日までの期間、区内の大規模公園を会場に無料でPCR検査を実施しています。

 

〇中野区でも一定規模があるところなどを活用し、検査体制の拡充を検討すべきではないですか。見解を伺います。

→都は昨年から都内各所で無料のモニタリング検査を実施しており、区内でも中野駅北口前広場や中野マルイにおいて実施されている。また、オミクロン株の市中感染を受け、12月からは感染不安を感じる無症状の方が薬局や民間検査機関などで無料でPCR等検査を受けられる体制を整備し、区内においても本事業に対応している薬局が4か所ある。区は、陽性者急増時においても引き続き、濃厚接触や医療機関で検査が必要と判断された方などに対し、適切に行政検査をおこなう体制を維持していく。

 

 検査実施にて陽性者となった方への対応について、2点伺います。中野区内でも自宅療養の方が増えています。症状のある感染者が、医療や適切な健康観察を受けられずに自宅に放置されることがないようにしなくてはいけません。

 

〇有症状、無症状の感染者それぞれを保護するために宿泊療養施設を大規模に確保することも東京都へあらためて求めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

→現在、都は軽症者用26施設の宿泊療養施設を運営しており、陽性者本人から直接申し込む体制も整備されている。また、1月31日からは無症状の陽性者を対象として感染拡大時療養施設も開設した。このような取り組みにより、現在、陽性者は症状に応じて隔離できているが、今後、感染状況にあわせ、必要となった際には更なる確保を都へ要望していく。

 

〇また、医師が入院の必要がないと判断した方に対しても、医療機関との連携を強めながら十分な健康観察をおこなうこと、保健所の負担軽減の観点からも東京都の自宅療養者フォローアップセンターや自宅療養サポートセンターへ迅速に繋ぐことが重要です。現状の対応と今後について伺います。

→オミクロン株流行を受け、都は1月末に東京都自宅療養者サポートセンター(通称:うちさぽ東京)を設置するとともに、東京都自宅療養者フォローアップセンターについても体制を拡充した。区はこれらの事業を周知しながら活用することで、健康観察対応などの負荷軽減を図ることができた。そのため、現在は発生届を受理後、早期に陽性者の状況を把握し、必要に応じ適切な医療につなぐことができている。

 

 この項の最後に、コロナ禍で浮き彫りとなった課題についてについて、1点伺います。コロナ以前から問題となっていた、非正規や低賃金、ケア労働のあり方などの社会的構造の問題が一気に表面化しました。長引くコロナ禍、生きづらさが他者への寛容さを失い、死を選ばざるを得ない現状も生まれています。一人ひとりの皆さんが、本当に懸命にいまを生きています。区長は所信表明で、「感染症の長期化により増加している生活困窮者への支援」「教育格差が拡大したといわれる子どもたちへの支援策を講じる」ことや「長期化により貧富の格差が大きくなったことを実感している」と述べました。

 

〇社会全体のあり方、行政のあり方が問わる中、住民に一番身近な自治体としての「公助」の役割を発揮し、自治体としてできることに力を尽くしていくことが大切です。住民と行政の間にはまだまだハードルがあり、困った時には区役所へという意識は弱いと感じます。困りごとを具体的に例示し、各相談窓口の周知をよりわかりやすくするなどの工夫もおこないながら、コロナ禍で生きるすべての方に行政の姿勢を伝えていくことが大切であると考えます。答弁を求め、この項を終わります。

→困りごとの相談先などがすぐわかるよう、区民視点で区のホームページの掲載内容やカテゴリーを工夫するとともに、相談先がわからない場合には広聴・広報課へお問い合わせいただくよう周知につとめたい。また、ホームページのリニューアルにあたっても、これらについて十分、配慮していきたい。

2016年以前の記事は旧・ホームページでご覧ください。