おはようございます。あっという間に、10月も折り返しです。昨日は、中野区の2021年度予算編成にあたっての要望書を区長に提出しました。区役所新庁舎建設時期など、見直しができる事業についての洗い出しを行い、当面の財政負担を軽減する策を講じることが必要です。
2021年度予算編成についての要望書の提出にあたって
中野区長 酒井直人様
2020年10月15日
日本共産党中野地区委員会
中野区議会日本共産党議員団
新型コロナウイルス感染症の感染拡大は社会・経済に深刻な影響を及ぼしています。昨年10月、すでに景気局面は悪化していたにも関わらず、消費税10%への増税が強行され、経済がさらに大きく落ち込み、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が急速な経済縮小に追い打ちをかけました。2020年4~6月期の実質GDPは前期比で7.9%減に達し、2020年度実質成長率はマイナス6.2%にもなると予測されています。持続化給付金や家賃支援給付金など、これまでにない支援制度は創設されましたが、事業者・国民の苦境を救うには程遠いのが現状です。中小企業の廃業・倒産と、リストラ・解雇、雇い止めなどの雇用危機が進行すれば、大不況の悪循環に陥ります。雇用と事業を維持し、持続できるように最大限支援することが、いま求められる最重点の経済政策です。
感染拡大を防止することと、社会・経済活動を再開することを両立させる最大のカギとなるのは、検査と医療を抜本的に拡充することです。PCR等検査の抜本的な拡充抜きには、感染の再燃は避けられず、感染の不安があれば国民はさまざまな活動に安心して取り組めません。感染拡大を抑止し、コントロールするためには、無症状の感染者を把握・保護することも含めた積極的検査を行うという戦略的転換が必要です。
中野区においても、税・国保の相談・減免対応件数や住居確保給付金の給付件数、生活保護申請件数などの激増に、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響による区民の苦境が現れています。それに対して中野区は、PCR検査を受け入れる医療機関への支援金支給やプレミアム付き商品券、今年度の新生児に対する特別定額給付金の支給などを実施するとしており、大変重要です。
一方で中野区は来年度の税収減を92億円と見込み、「財政的な非常事態にある」と言及し、2021年度予算編成にあたって、財政調整基金を減らさないために各部の経常経費を20%削減する目標を立てています。しかし、基金を守り、区民の生活・事業が成り立たなくなってしまっては本末転倒です。今こそこれまで貯めてきた財政調整基金などを積極的に活用し、必要な施策を間断なく打つことが必要です。また、中野区役所新庁舎建設時期など、見直しができる事業についての洗い出しを行い、当面の財政負担を軽減する策を講じることも必要です。
今回も多くの区内各団体の皆さまと懇談を重ね、要望を伺ってきました。また、現在取り組んでいる「中野区民アンケート」には3600人以上の方からご協力いただいています。新型コロナウイルス感染症対策を行いつつ、暮らし・福祉を応援する区政を進めるため、予算要望は二部構成としました。区民の声を受け止め、予算編成にしっかりと生かしていただくことを要望します。
以上
要望書全文はこちらからご覧いただけます。