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本会議答弁③(全4回)

 先日の本会議質問に対する区の答弁について、4回にわけてご報告いたします。正式な議事録は、1カ月以上先となるため、録音をもとに文字起こししたものを要旨として記載しています。言い回しなどは若干異なりますが、答弁要旨としてご了解いただければと思います。3回目は、【3、中野区立小中学校再編計画(第2次)の検証などについて】です。赤字が答弁要旨です。

 

3、中野区立小中学校再編計画(第2次)の検証などについて伺います。

 中野区が、2013年3月に策定した「中野区立小中学校再編計画(第2次)」は、明和中学校の移転をもって、すべてが終わることになります。2005年10月策定の「中野区立小中学校再編計画」とあわせ、小学校は29校から20校、中学校は14校から9校へと統廃合されたことになります。私たち議員団は、安易な統廃合は子どもたちの学びや遊びの環境に影響を及ぼし、教育環境が後退することを繰り返し指摘し、両計画に対し、一貫して反対の立場を表明してきました。実際に、これまで指摘してきた問題が、統廃合した学校で表面化し続け、計画の見直し、立ち止まっての検証も求めてきました。

 2024年度、これまでの学校再編計画の検証が予定されていますが、どのような手法でおこなうのでしょうか。普通教室などの不足、その対応に伴う校庭面積の狭小化、各行事への影響、通学距離や安全性の問題など、現在、表面化している問題の検証は不可欠です。同時に、子どもたちや保護者、教職員の皆さんの声も十分に聞きながら、行政の目線だけではない検証を強く求めます。見解を伺います。

教育委員会では、子どもたちが適正規模の学校でコミュニケーション能力を高め、多様な子ども同士の触れ合いや友人関係をつくり、「確かな学力」「豊かな心」「健康・体力」などを身につけることができるよう、中野区立小中学校再編計画を作成し、小中学校の再編計画を進めてきた。令和6年度に中野区立小中学校再編計画に基づく小中学校の再編が終了することを踏まえ、この目標の達成状況について、児童・生徒や学校教職員等の声も聴きながら検証をおこなっていく。

 

 通学の問題に関して、伺います。「中野区における指定校変更の承認に関する基準」では、通学への配慮から必要な場合として、「幹線道路や踏切を回避するなど、通学の安全確保を配慮する必要がある場合」「通学距離が指定校より近い場合」が、小学校において明記されています。例えば、東中野小学校と昭和小学校が統合した白桜小に通学する子どもたちの中には、30分以上かけての通学を余儀なくされる子どもたちがいます。特に、東中野地域の子どもたちの中には、隣接する新宿区内の落合第二小学校が近いため、指定校変更を希望する方がいます。

 しかし、落合第二小学校は、「区域外就学の希望者が多く受け入れきれない」との理由から、2021年8月から区域外就学許可基準を変更し、距離が近ければ区域外就学を可能とする「距離要件」をなくしました。新宿区が、まずは区内にお住まいの児童の就学を確保するのは当然であり、やむを得ない判断と考えます。区は、こうしたことも受け、現在の子どもたちの通学の安全性などについて、どう考えているのでしょうか。見解を伺います。

通学する児童の登校時および下校時の安全を確保するため、交通安全指導員を配置し、今年度からは配置箇所を増やし、通学時の安全対策をおこなっている。あわせて、登下校時の児童の安全を守るため、区立小学校の通学路へ防犯カメラも設置している。毎月、各学校において道路の安全な歩行について、普段歩いている道路において、天候や時刻等、状況に応じた安全指導をおこなっている。今後、学区域の特徴に応じた見守り方法についても、学校や地域等の意見を聞き、対策を考えていきたい。

 

 区は、来年度から中野本郷小学校の校舎建て替え工事に伴い、代替校舎となる旧向台小学校へのスクールバスの運行を予定しています。これは、学校再編ではなく施設整備計画に伴う対応ですが、スクールバス運行は中野区内では初めてとなります。運行の判断には、通学距離及び所要時間が長くなることが考慮されました。現在、区立小学校のうち、最も遠い通学距離は、直線距離で約1.4㎞・最短距離でも約1.5㎞の白桜小の児童です。特に低学年、新一年生にとっては、大きな負担であり、安全性などの心配する保護者の声も当然と考えます。落合第二小学校の区域外就学許可基準の変更や、今回のスクールバス運行判断も踏まえ、白桜小に通学する児童においても、スクールバスなどの対応を検討すべきではないでしょうか。答弁を求めます。

中野区立小中学校再編計画(第2次)における通学区域の見直しは、町会・自治会、幹線道路や鉄道横断のほか、通学距離も勘案して、総合的に判断した。中野本郷小学校については、建て替え期間中の代替校舎であること、また、同校の児童は通学区域を超えて通学すること、さらに、代替校舎まで一番遠い通学距離が直線で1,8kmであることを考慮して、スクールバスを運行することとしたものである。現在、小学校の一番通い通学距離は白桜小学校で、直線距離が概ね1,4kmであるが、再編計画において徒歩通学ができると判断しており、スクールバスの運行は考えていない。

 

 平和の森小学校の新校舎移転後の跡地活用について、伺います。中野区区有施設整備計画では、平和の森小新校舎移転後は、売却方針が示されています。しかし、昨年の第4回定例会における「区立保育園の建替整備の考え方(案)」において、野方保育園の建替整備中の仮園舎として、新校舎移転後の平和の森小跡地を活用することが示され、売却時期は事実上、先送りとなりました。これまでも、現在の平和の森小跡地の売却方針は撤回・見直しを求めてきましたが、今後、中野駅周辺の再開発に伴う人口増加に伴い、平和の森小学校通学区域内の児童もさらに増加されると見込まれます。学校跡地は、地域の防災拠点としても重要な役割を果たします。また、何よりも区民にとっても大事な財産であり、売却方針については、立ち止まり、再検討を求めます。見解を伺い、この項の質問を終わります。

平和の森小学校移転後の跡地については、新校の整備財源等に充当するため、売却を検討することとしている。未利用の施設や跡地については、今後の財政状況や行政需要、地域のご意見等を踏まえながら利活用について検討していく。