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本会議で一般質問に立ちました

 先週9日(金)から始まった今年最初の中野区議会定例会(3月21日までの会期です)。本日から、各会派・議員の一般質問が始まりました。私は、本日、日本共産党議員団を代表し質問に立ちました。多くの方に傍聴いただき、また、SNS等での応援やメッセージ、本当にありがとうございました。とても、心強かったです。区の答弁は、前向きなもの、まだまだ課題があるものもありましたが、引き続き、一つ一つの施策前進へ皆さんとともに力をあわせます。以下、本日の質問全文です(赤字が区に答弁を求めた部分です)。

 

2024年第1回定例会 本会議一般質問

 

 2024年第1回定例会・本会議において、日本共産党議員団を代表し、一般質問をおこないます。質問は通告通りです。元日に発生した能登半島地震において、お亡くなりになられた方々にお悔やみを申し上げるとともに、被災された皆さん、関係者の皆さんに、心からにお見舞いを申し上げます。また、悪化し続けるイスラエルによるパレスチナへの無差別攻撃・集団殺戮に対し、即時停戦を強く求めます。

 

1、区長の政治姿勢と所信表明についてはじめに、(1)防災対策について伺います。

〇現在、中野区地域防災計画の第43次修正がおこなわれていますが、能登半島地震をふまえ、住民全体の防災への意識は非常に高まっています。これを機とした、積極的な取り組みを、新年度の事業として検討すべきではないでしょうか。見解を伺います。

 

 新年度の主な取り組みの中で、非木造住宅の耐震改修等助成が盛り込まれたことは、これまで会派としても求め続けてきたものであり、評価致します。今回の能登半島地震でも建物倒壊や火災発生・延焼をいかに防いでいくかが重要であることが、あらためて浮き彫りとなりました。

 

新年度に実施予定の非木造住宅の耐震改修等助成について、まずは制度の周知をひろげることが重要です。どのような取り組みを検討されているのか伺います。

 

 練馬区では、能登半島地震で古い木造住宅が多く倒壊したことを受け、木造密集地域にある1981年以前の古い耐震基準で建てられた住宅の耐震化を進めるため、助成を大幅拡充する方針が示されました。中野区での木造住宅耐震補強工事助成では、外壁などを耐火性にすることが条件に含まれることもあり、2021年度は7棟、2022年度は2棟と、実績は増えていません。

 

〇区としては、木造住宅密集地域の耐火性向上により不燃化を促進していくために要件緩和は検討していないとのことですが、耐震補強も不燃化も促進していくために、現在、不燃化特区でおこなっている補助金のように、特別な支援メニューについて東京都に求めることも検討していくべきではないでしょうか。答弁を求めます。

 

 区内には、25世帯に1本の割合で街頭消火器が設置されています。街頭消火器の格納箱の側面には、本来はその地域の避難所が明記されていますが、「文字の判読が難しい」「記載されていない」との声が寄せられました。中野区は、町会・自治会の各防災会に点検を依頼していますが、点検時のチェックリストには避難所がきちんと記されているかの項目は入っていません。

 

現在、点検項目の見直しを検討中と伺っていますが、新年度以降の点検の際には、この点もチェックリストに加えるべきではないでしょうか。答弁を求めます。

 

次に、(2)感染症対策について伺います。

 新型コロナウイルス感染症は、昨年5月8日に、感染症法上の位置づけが5類となりました。行動制限がなくなったことに伴い、地域の様々な行事も再開しました。各行事に参加させいただく中で、対面での対話や場を共有することの大切さを、あらためて実感しています。一方で、分類の位置づけが変更となったからと言って、ウイルスがなくなったわけではありません。直近では、新変異株「JN.1」が増え、感染力や免疫逃避能力が強いとされています。全国約5000か所の定点医療機関からの報告をみても事実上の第10波です。インフルエンザも増加しています。

 

行動が再開しているからこそ、あらためて、マスク着用・換気・手洗いなどの基本的な感染対策について、行政としての積極的な発信や周知が必要です。見解を伺います。

 

 昨年9月25日に各都道府県や特別区衛生主管部(局)宛の厚労省新型コロナ感染症対策本部による事務連絡では、同年10月以降の新型コロナ感染症に関する高齢者施設等における検査について、高齢者施設等で陽性者発生した場合の周囲の者への検査や従事者への集中的検査を地方自治体が実施する場合には、行政検査として取り扱う措置が示されています。

 

集中的検査の基本的な考えとしては、重症化リスクが高い方が多く入院・入所する医療機関、高齢者施設、障害者施設における従事者の集中的検査は当面継続されています。現在の区の対応状況について伺います。

 

東京都は、これまで即応支援チームを高齢福祉施設などに派遣し、高齢者施設での感染防止の支援を継続してきました。中野区内では、これまでにどの程度の件数の支援を受け、どういった役割を果たしてきたのでしょうか。来年度以降、この体制が継続されるかは、現時点で未定となっていますが、東京都が継続しない場合においては、区がその役割を果たして欲しいと考えます。対応について、答弁を求めます

 

次に、(3)平和行政について伺います。

 所信表明では、区を取り巻く様々な情勢として、パレスチナ紛争により人道危機が深刻化していることやウクライナ侵攻も終息の目途がたっていないことが述べられました。その上で、中野区の「憲法擁護・非核都市宣言」などにふれ、「様々な機会を捉えて平和への意思を発信していく」との考えが示されました。姿勢として、評価いたします。一方で、先月、区内で実施された弾道ミサイル発射想定の訓練は、軍事衝突を前提とした訓練そのものが緊張を煽り戦争の危機を高めるものとし、昨年末に中止を求める申し入れをおこないました。戦争をしないための外交努力こそ、政治がおこなうべきであることを重ねて指摘します。

 

現在の情勢も踏まえ、区として平和行政をさらに推進していく決意を、あらためて伺います。

 

現在、区役所正面に掲げられている「憲法を生かそう くらしに 中野のまちに」と記した横断幕は、新庁舎でも継続すべきと求め、検討中とのことでした。ぜひ、新庁舎南側正面に掲示し、区としての平和行政への姿勢を示すべきです。見解を伺います。

 

次に、(4)公助の役割を果たすくらしの支援について伺います。

 行政窓口が閉まる年末年始、今回も、困窮者支援をおこなう様々な団体の皆さんが奔走されました。新宿都庁前で新型コロナ感染拡大前から始まった毎週土曜日の無料の食品配布は200回を超えましたが、利用者は増え続けており、昨年末は過去最多の779人が足を運びました。行動制限がなくなったことで、まちの中は一見にぎやかな雰囲気を感じさせつつも、支援を必要とする方々が減る兆しはありません。これは、公助の弱さの裏返しではないでしょうか。

 

生活援護課が窓口なる生活相談の今年度の件数は、1月末時点で4096件です。これは、昨年度同時期の3586件を大きく上回り、新型コロナ感染拡大初年度の2020年度をも上回るペースです。区民生活の厳しさを表しているのではないでしょうか。生活保護申請および決定件数も増加しています。区は、こうした現状をどのように捉えているのか伺います。

 

仕事や住まいを失う若い方、低年金でダブルワークを余儀なくされる方など、寄せられる生活相談も深刻さを増しています。こうした苦境に照らし、新年度に検討している取り組みはあるのでしょうか。現在、確認書等の配布や申請が開始された住民税非課税世帯などを対象にした1世帯あたり7万円の給付について、3万円の時と同様に、区独自の対象を拡大していくことも検討すべきではないでしょうか。見解を伺います。

 

これまでなら団体予約が入っていた飲食店も年末は閑散としていたとの声も伺っています。コロナ時に受けた融資の返済が始まり、返済のためにあらたに借金をするという方もいます。産業振興方針(案)に個店支援が盛り込まれたことは大事な点ですが、区内の個人・中小事業者支援として、光熱費の高騰の影響を緩和するため、杉並区などで取り組んでいる助成金なども検討すべきです。見解を伺います。

 

この項の最後に、5)新庁舎での窓口対応などについて伺います。

 区は新庁舎移転を契機として、最先端の区民サービスを提供し、来庁して手続きを行う際の利便性向上のため、4つのない(迷わない・待たない・動かない・書かない)と2のレス(キャッシュレス・タッチレス)によりスムーズに手続きを済ますことができる窓口を目指しています。また、来庁せずとも手続が完了するように、オンライン手続きの拡充にも取り組んでいます。利便性向上、手続きの簡素化など改善・拡充がされること自体は大事なことです。

 

しかし、同時に、区役所の各窓口での相談は、複雑・多様化しています。部署間の連携が必要な相談も多くあります。デジタル化になかなか馴染めないという方もいます。そもそも誰に相談していいかわからない、行政窓口は知っているがハードルがある、これまでに相談した経験はあるがトラウマがある方などもいます。制度は使われてこそ、意味があります。新庁舎となることで、華やかさやスマートさ、デジタル化だけが全面にならないよう、いまある制度をきちんと周知すること、行政に相談していいと思っていただく積極的な繰り返しの発信や相談しやすい体制も、便利になることと同じく、大切と考えます。認識を伺います。

 

新庁舎において、おくやみ窓口や外国人相談窓口などがあらたに開設されます。このこと自体、大事なことです。同時に、大変、多様な声が寄せられると想定されます。そこで寄せられる声を聞き置くだけではなく、そこでの多様な相談に対し、今後、それを受けとめる制度の構築も欠かせないと考えます。区民部として、窓口で寄せられた一つ一つの相談に対し、どう受け止め、対応していくのか伺います。

 

昨年の第4回定例会において、住まいの支援の対象の考え方を広く捉えることについて伺った際に、新たに開設する外国人相談窓口を通じて、ニーズ等を把握していくとの答弁がありました。外国人相談窓口の所管は区民部ですが、住宅課(都市基盤部)として、どのように把握し対応していくのか伺い、この項の質問を終わります。

 

次に、2、まちづくりについて、はじめに、(1)中野駅周辺について伺います。 

 中野区役所・サンプラザ跡施設である中野四丁目新北口駅前地区の再開発は、事業手続きの最終段階となります。第一種市街地再開発事業の手法を活用して、土地権利者としての中野区は、400億円の転出補償金と260億円分の権利床を得ます。この間、所管委員会では、当該エリアの詳細な事業計画(案)と資産の活用が示されました。その中で、提案時には容積率900%・総事業費約1810億円だった当事業が、容積率は1000%となり、関連工事の増加や物価上昇などで現時点での総事業費が約2638億円にまで増加したことが報告されています。

 

区は、事務所部分に3階層分の床を所有し、マスターリースを行い、95%の床が借りられていることを想定し、年間7億5千万円の想定収支が得られるとしています。しかし、この95%という数字は竣工数年後の一時点のものであり、その後の推計はないことが羽鳥議員の質疑で明らかになっています。人口減少とコロナ禍以降の業務見直しなどによりオフィス需要が減り続けることが想定される中、この想定収支を見直す必要があるのではないでしょうか。

 

また、オフィス需要の減少によって懸念されることは、この新しいビルの空室が増えることです。例えば、民間が運営するホールや事務所部分の経営がうまくいかず、区から補助金を投入することや民間が所有する床を区が埋める措置をとることなどにはならないのでしょうか。まちの未来にとって、将来の負担とならない事業となるよう、あわせて答弁を求めます。

 

次に、(2)西武新宿線沿線について伺います。

 新年度予算で検討中の主な取り組み(案)において、西武新宿線の連続立体交差化による創出される鉄道上部空間の活用について、沿線のまちづくり団体、町会等を対象としたアンケート調査を実施し、基本方針骨子案を作成するという新規事業が示されました。

 

現時点では、時期や手法について、どのような想定・検討がされているのか伺います。

 

これまでに議論を重ねてこられた沿線のまちづくり団体の皆さんや地元町会等の意見聴取は大事なことです。同時に、そこにとどまらず、沿線住民や新井薬師前駅や沼袋駅利用者、子どもたちなども含め、より広く声を伺っていくことが必要と考えます。その認識と、そのための手段について答弁を求めます。

 

次に、(3)まちなかでのベンチの設置について伺います。

 誰でも気軽に座れる場所として、屋外ベンチ設置の要望が多く寄せられます。世田谷区では、多くの人が外出中に一休みできる場を増やすため、公共建築物の外構や道路、公園などの公共空間においてベンチ等を設置する場合の具体的な手引きとして、「座れる場づくりガイドライン」を2018年に策定しました。その後、道路法に基づく付属物として設置・管理するベンチ等について整備目標などを記した「世田谷区路上ベンチ等設置指針」を、ガイドラインに補足するものとして策定しました。さらに、商店や商店街などを対象に、1台あたり上限3万5千円、1団体あたり上限10万円とし、ベンチ購入費またはベンチ製作費に対して全額補助する「ベンチの設置費用補助」制度もおこなっています。

 

〇例えば、中野区道において、ベンチ設置の要望があった場合、どこが窓口となり、どういった条件があるのでしょうか。答弁を求めます。

 

〇中野区都市計画マスタープランにおいて、都市整備上の主な課題の一つに、「子どもや高齢者、障害者にとって暮らしやすい生活環境の整備が挙げられています。その一つとして、誰でも歩きやすく気軽に座れる場所というのは一つの観点ではないでしょうか。認識を伺います。

 

次に、3、中野区立小中学校再編計画(第2次)の検証などについて伺います。

 中野区が、2013年3月に策定した「中野区立小中学校再編計画(第2次)」は、明和中学校の移転をもって、すべてが終わることになります。2005年10月策定の「中野区立小中学校再編計画」とあわせ、小学校は29校から20校、中学校は14校から9校へと統廃合されたことになります。私たち議員団は、安易な統廃合は子どもたちの学びや遊びの環境に影響を及ぼし、教育環境が後退することを繰り返し指摘し、両計画に対し、一貫して反対の立場を表明してきました。実際に、これまで指摘してきた問題が、統廃合した学校で表面化し続け、計画の見直し、立ち止まっての検証も求めてきました。

 

2024年度、これまでの学校再編計画の検証が予定されていますが、どのような手法でおこなうのでしょうか。普通教室などの不足、その対応に伴う校庭面積の狭小化、各行事への影響、通学距離や安全性の問題など、現在、表面化している問題の検証は不可欠です。同時に、子どもたちや保護者、教職員の皆さんの声も十分に聞きながら、行政の目線だけではない検証を強く求めます。見解を伺います。

 

 通学の問題に関して、伺います。「中野区における指定校変更の承認に関する基準」では、通学への配慮から必要な場合として、「幹線道路や踏切を回避するなど、通学の安全確保を配慮する必要がある場合」「通学距離が指定校より近い場合」が、小学校において明記されています。例えば、東中野小学校と昭和小学校が統合した白桜小に通学する子どもたちの中には、30分以上かけての通学を余儀なくされる子どもたちがいます。特に、東中野地域の子どもたちの中には、隣接する新宿区内の落合第二小学校が近いため、指定校変更を希望する方がいます。しかし、落合第二小学校は、「区域外就学の希望者が多く受け入れきれない」との理由から、2021年8月から区域外就学許可基準を変更し、距離が近ければ区域外就学を可能とする「距離要件」をなくしました。新宿区が、まずは区内にお住まいの児童の就学を確保するのは当然であり、やむを得ない判断と考えます。

 

区は、こうしたことも受け、現在の子どもたちの通学の安全性などについて、どう考えているのでしょうか。見解を伺います。

 

 区は、来年度から中野本郷小学校の校舎建て替え工事に伴い、代替校舎となる旧向台小学校へのスクールバスの運行を予定しています。これは、学校再編ではなく施設整備計画に伴う対応ですが、スクールバス運行は中野区内では初めてとなります。運行の判断には、通学距離及び所要時間が長くなることが考慮されました。現在、区立小学校のうち、最も遠い通学距離は、直線距離で約1.4㎞・最短距離でも約1.5㎞の白桜小の児童です。特に低学年、新一年生にとっては、大きな負担であり、安全性などの心配する保護者の声も当然と考えます。

 

落合第二小学校の区域外就学許可基準の変更や、今回のスクールバス運行判断も踏まえ、白桜小に通学する児童においても、スクールバスなどの対応を検討すべきではないでしょうか。答弁を求めます。

 

 平和の森小学校の新校舎移転後の跡地活用について、伺います。中野区区有施設整備計画では、平和の森小新校舎移転後は、売却方針が示されています。しかし、昨年の第4回定例会における「区立保育園の建替整備の考え方(案)」において、野方保育園の建替整備中の仮園舎として、新校舎移転後の平和の森小跡地を活用することが示され、売却時期は事実上、先送りとなりました。これまでも、現在の平和の森小跡地の売却方針は撤回・見直しを求めてきましたが、今後、中野駅周辺の再開発に伴う人口増加に伴い、平和の森小学校通学区域内の児童もさらに増加されると見込まれます。

 

学校跡地は、地域の防災拠点としても重要な役割を果たします。また、何よりも区民にとっても大事な財産であり、売却方針については、立ち止まり、再検討を求めます。見解を伺い、この項の質問を終わります。

 

4、その他で2点、はじめに、(1)葬祭費および入院時負担軽減支援について伺います。

 葬祭費とは、国民健康保険(国保)や後期高齢者医療制度(後期高齢)の加入者が亡くなった際、葬祭をおこなった方に支給されるものです。国保の葬祭費は、相場などを踏まえ、23区で共通基準をつくり一律7万円です。後期高齢は、東京都の後期高齢者医療広域連合にて、国保に準ずるかたちで23区中22区が7万円で、7万円の内訳として、後期高齢者医療保険で5万円、各区が2万円を上乗せしていますが、中野区だけは上乗せをせず5万円です。

 

他区と同様に、7万円にすることを検討すべきではないでしょうか。

 

 上乗せしない理由として、入院時負担軽減支援として2万円支給することで、生前に少しでも支援をする考えを述べています。しかし、この入院時負担軽減支援金は、世帯全員が住民税非課税の方のみが対象で、後期高齢加入者全員が対象にはなっていません。また、中野区では、31日以上の入院で一律2万円の支給ですが、例えば千代田区では、61日~90日は3万円、121日以上は5万円と、一律ではなく累計入院日数に応じた支給となっています。

 

入院院時負担軽減支援についても、対象や支給内容の見直しが必要ではないでしょうか。あわせて、答弁を求めます。

 

最後に、(2)差額ベッド代に関する周知について伺います。

 差額ベッド代の正式名称は「特別療養環境室料」と呼ばれ、入院環境の向上を図り、患者さんの選択の機会を広げるものとして認められ、医療保険で支払う入院料とは別に、患者さんが負担するものです。①病室の病床数が4床以下であること、②病室面積が1人あたり6.4㎡以上であること、③病床のプライバシーを確保する設備があること、④特別の療養環境として適切な設備を有することが要件となっています。医療機関により様々ですが、1日あたり、4人部屋で2500円、個室で1万円前後など、決して、安い金額ではありません。

 本来、医療機関は、差額ベッド室に入院を希望する患者さんに対し、設備や構造、料金などを明確に丁寧に説明し、同意をとることが必要です。一方、「患者さん側から同意書による同意確認がない場合」「治療上、必要な場合」「大部屋が満床など、実質的に患者さん側の選択ではなく病棟管理の必要性などの場合」は、差額ベッド代を支払う必要はありませんが、医療機関側から同意書を求められるケースもあります。さらには、同意できないなら入院を拒んだり転院を求めたりするケースもあり、心身ともに弱っている患者さんやご家族は、不本意ながらも応じてしまうこともあります。不適切な対応はあってはならないことです。寄せられた相談の中では、「同意していないのに、1カ月で20万円近い差額ベッド代を請求された」という方もいました。そもそも、この差額ベッド代は「支払うもの・支払わなければいけないもの」と認識している方も多くいます。

 

医師会などと連携しながら、区内の医療機関における正しい制度周知を検討すべきです。埼玉県のホームページには非常にわかりやすく記載されています。中野区のホームページにおいても、埼玉県を参考に、患者さん側が不利益とならないよう、掲載すべきではないでしょうか。あわせて答弁を求め、私のすべての質問を終わります。